夏の日、僕は君の運命を変える






「春沢っ!」




病院から飛び出して叫ぶ。

近くにいるはずだと思っているけど。

なかなか見つからない。



「春沢!」



ある時見た春沢は元気がなくて。

部室に呼び出すと、前から噂に聞いていた宍戸先輩と筧が付き合ったことを聞いた。

どうにかして元気づけようと話しているうちに、今まで見てきた春沢を傷つける宍戸先輩と筧が許せなくて。

でも、見ているだけの俺が言う気にはなれねぇし、春沢にとっては宍戸先輩も筧も大事な奴には変わらねぇと思うから。



そして勢い余り、俺は春沢に自分の気持ちを伝えてしまった。

返事を強要せず、待っているからと言って。

自分自身や、春沢を大事にしている筧と話し合って、落ち着いて答えを出してほしかったから。



その夜、筧からラインを通じメッセージが届いた。



【聞いたよ。
奥村が色々手助けしてくれたんだね。
ありがとう、助かったよ。
お礼に、あたしからも言うね。

奥村、ちゃんと太田と話し合った方が良いよ】




筧に俺たちの何がわかると思ったけど、ちゃんとふたりは話し合ったんだ。

俺は太田と夜だったけど会うことにした。




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