夏の日、僕は君の運命を変える
「…ねぇ、心」
「うん?」
「あたし…宍戸先輩のことが、好きなんだ」
「うん」
「だから…改めて、宍戸先輩にオッケーの返事をしようと思うの。
心、それでも良い?」
「当たり前じゃんっ!」
わたしはポンッと希和の肩を叩いた。
「応援するよ!希和は大事な親友だもんね!」
「嫌じゃないの?あたしが付き合うの」
「相手が希和だからね。
それにかっちゃんも、希和のこと大好きだから」
かっちゃんも、希和のことを傷つけるなって言ってた。
あの時の目は本気で、誰にも止められない。
「かっちゃんならきっと、希和を幸せに出来るよ!」
「心っ…」
「ただし、かっちゃんと付き合ったからってわたしとの時間を削ったりしないでほしいな。
わたしとも変わらず、親友でいてほしい」
「勿論だよ心っ!」
ぎゅっと希和に抱きしめられる。
わたしは小さな子どもをあやすように、希和の頭を撫でた。
「あ、だけど今度1度かっちゃんに会わせてほしい」
「良いよ、当たり前じゃない」
「希和を傷つけたらわたしが許さないって言わないとね」
「心っ…!もう本当に心は、あたしの大親友だよ!」
明日も、明後日(あさって)も、3年後も。
希和とわたしは親友でいたい。