†皇帝-emperor-†《Ⅰ》



それにしても、今回は想定外だった。


今まで、琥珀の女探しで送り込んだ女の子は自分から俺のところに来た子ばかりで俺からって子は居なかった。


それも拾ったことなんてあるわけない。


俺は改めて自販機の横にうたた寝している少女を見やった。


さっきはあまりにも驚愕したことで彼女の顔に注意していなかったけど、


この子…かなり美人。


本当に猫みたいな子だと思った。


にしても何でこんな所で寝てるんだ?


服装からしてホームレスではなさそうだし、てか胸元にしてるアクセはブランド物だし。



うっかりさんなのか?


こんな寒空の下で美人が自販機の横でうたた寝ってどんなんだよ!!と、思わなくもないが不思議とこの子だと絵になる。


そんな事を考えていると——、

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