†皇帝-emperor-†《Ⅰ》
皇妃 瑠璃side
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眩しい光を瞼の上に感じて、私は目を覚ました。
二度目の朝が来た。
どうやら私は他人の家に二日も居座るという失態を犯したらしい。
そして、額には既に生温くなった熱さまシート通称”冷えピタ”なるものが貼ってあった。
少し前まで、ひどく頭が痛かった気がした。と言っても、その少し前がいつの事か私には分からないけど。
そして、そこで私はベッドの縁に見覚えのあるモノを……いや、人を見つけた。
床に座っているらしい彼。
漆黒の黒髪で覆われた頭。そこから肩までがベッドを背にして飛び出ていた。