FEEL《中》

サチはそう言うと仕事が終わったかのように優雅に座った。

まぁこんなことはいつものことだ。3ヶ月前に突如出現した無風というチームも弥生さんが内部から崩し皇龍会が外側から援護し取り込むことに成功。
現在は皇龍会の下として所属している。もともと忠誠心は強かったから頭を潰せば反抗することもなかった。



「任せてよ、さっちゃん。」



鬼の面が振り向いてサチを見た。
サチは顔を顰めた。



「その呼び方は何だ。したことないだろう。」


「えーっ？可愛いジャン。」



面が少し浮いたから口を尖らせているんだろう。



「あと柚子が言ってないことといえばCheshireの由来だな。」



サチは柚子を見た。
するとはっとした顔をすると柚子は周りを見渡した。



「俺の予想だけど…彼奴らは突然現れ、突然消える。だからCheshire(ﾁｪｼｬ)。チェシャ猫が由来だと考えられる。」

「へぇ。」

「闇討ちが得意だからその名前なのかもね。」



雪成が皮肉気に片眉を上げた。
Cheshireの情報は少ないからな。



「でもどーやってCheshireと接触するですかぁ？」