FEEL《中》
…、え?






越に妹がいたはずがない。
越にいたのは弟だ。


越は大のブラコンだった。



「俺はお前の兄貴じゃねぇ。俺に妹はいねぇ。いた覚えがねぇよ。」


「そんなことない。ごめんなさい、ずっと謝りたかったの。」


「それは本当の兄貴に言え。」


「…なら本当の名前を教えて下さい。そうしたら納得します。」


「俺が偽名を名乗る可能性だってあるんだぞ。」


「大丈夫、貴方は嘘をつきません。」



むぅは微笑んでkingの総長を見つめた。


するとkingの総長は俺を見た。



「言っておくが、俺はお前も見たことねぇ。人違いだ。」


『…、』
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