FEEL《中》
ーーーーーーーーーー



ーーーーー



ホールに戻るとkingと皇龍会のメンバー全員が揃っていた。

俺がその部屋に入ってからまもなく綺羅さんも部屋に入ってきた。



「そろったか。」



サチはそう言うと綺羅さんを見た。



「頼みがある。」


「何だ?」



綺羅さんは眉間に皺を寄せてサチを見た。



「おい、なんだよその態度。」



朔弥が綺羅さんに近づこうとしたが柚子が止めた。



「やめとけ。」


「チッ」


「ほぉほぉ……随分と血気盛んな犬がおるなぁ。」


「歩、やめろ。」



歩さんが朔弥を挑発するが綺羅さんが止めた。歩さんは綺羅さんの方を見ると小さく笑みを浮かべ元の位置に戻る。



「話を戻すぞ。頼みというよりかは取引に近いな。」


「なんだ?」


「むぅをお前たちの溜まり場に少しだけ置いて欲しい。」


「俺たちのメリットは?」



綺羅さん以外の人間は皆驚いて黙ったまま。


綺羅さんは冷静に話を続ける。
< 117 / 151 >

この作品をシェア

pagetop