FEEL《中》
その男の横顔は今でも覚えてる。


やることはやった、あとは用などないという感じ。幹部会に出た時にも思ったが、なんだかむぅと皇龍会の幹部との間には溝がある気がする。


まぁ普通ずっと尊敬していた総長に女ができたらなんか複雑な気持ちにはなるだろう。
俺も綺羅さんにできたら絶対そうなる。てゆかその女は好きになれない。絶対に。


先程いた部屋の扉を開けると歩は寝ていた。



『はぁ…、いつも自由な人だな。』



大きな声で独り言を言うとソファに座った。

いつも煩い久茂がいない。理由は知らない。誰だって踏み込んでほしくない、境界線は持ってる。


kingはそういうチーム。でもだからといって仲が悪いわけじゃない、…と思う。


それなりに信用してる。背中を任せられるって程でもないけど。あ、綺羅さんと歩と乍羽には任せられる。

久茂はむり、絶対にむり。
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