FEEL《中》
「俺は今から貴方に回し蹴りしかしません。信じるかどうかは貴方次第です。」


『へぇ。いいね、それ。』



俺は態勢を低くした。

そうすると回し蹴りを受けやすくなるけど気にしない。


龍蔵が向かってきた。
そして宣言通り回し蹴りをしてきた。俺はその足を流すと、龍蔵の背後に回り俺も回し蹴りをする。



「…ッ。」



見事、龍蔵の脇腹にヒットした。


でも手で少し受け止められたからそこまで深く当たっていない。
もう一発。
俺はまた龍蔵に向かって走り出し、間合いを詰める。


龍蔵が下から蹴り上げるのを予測し、手でガードをする態勢をとった。俺は少ししゃがみ込むとまた直ぐに元の態勢に戻り、顔を狙って殴った。


でもそれもガードされて、その反動で床に倒れそうになる。
その時、俺の腹を狙って龍蔵の足が振り上げられた。


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