FEEL《中》
「のーぉーらーぁーちゃんっ!」
大袈裟に肩を掴まれて振り返ると満面の笑みの歩がいた。
…、うわ最悪。
「ねぇねぇねぇ、盗み聞き?」
にやにやしながら聞いてくる。
俺はその顔に軽く苛立った。
『は?何のことですか?』
「またまたぁ…、とぼけちゃってさぁ。」
『触るな。近づくな。目の前に来んな。』
「え、酷くない?」
『歩にはこのくらいが十分。いや、まだ足りないぐらいですね。』
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