FEEL《中》
だんだん歩から笑顔が消えた。



「ねぇ、本当のこと言ってくれへん?聞いてたん?」


『…あ、はい。』


「じゃあ聞かなかったことにして。」



真剣な顔をして見つめてくる。
目には不安な色が浮かんでいた。



『…どうしてですか?』


「今はダメだ。時期が悪い。」


『はぁ…、わかりました。何のことか知らないですけど。』


「…は?」


『俺、ほとんど会話聞いてないです。』


「マジ?」


『おおマジです。』


「ごめん、さっきの忘れて。」



歩は困った顔をした後この場から立ち去った。
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