FEEL《中》
「え、なになに何の話？」



ここで歩が乱入してきた。



『どーせ、何の話か分かってるんですよね。』


「うん、ココナッツミルクオレって聞こえた。」


『ならわざわざ聞かないで下さいよ…。』


「えぇー…俺、飲んだことなーい。」


「今度飲んでみてくださいっ！美味しいですよっ。」



むぅが目を輝かせながら歩に言った。



「うん、試してみるね。」



極上のスマイルをむぅに送ると歩は興味を無くしたようにまた漫画へと視線を戻した。


むぅは満足したようで先程からにこにこしている。



「おい。」



綺羅さんがゆっくりと目を開けて、むぅを見た。

むぅの肩が揺れたのが分かった。



「ココナッツミルクオレはどれだ。俺に教えろ。」



綺羅さんはそういうと立ち上がった。



「今から買いに行くんですか？」



少し驚いた顔で綺羅さんにむぅは問いかけた。
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