FEEL《中》
「あぁ。」



むぅへと視線を向けると立ち上がった。すぐにむぅも立ち上がる。



「野良も来るか?」


『いえ、大丈夫です。』



俺は気を使うと二人が出て行くのを見送った。

俺には取り敢えず聞いた感じだな。扉の閉める音がしてその後、歩を見た。



「ん?なーにーぃ、野良チャン。」



視線を感じたようだ。



『歩はどう思いますか?』


「何が?」


『綺羅さんは、むぅのお兄さんだと思いますか?』



その言葉に歩の肩が少し揺れた。

ほんの小さな動きだから、あんまり自信はないけど動揺したんだと思う。


…表情は変わってないけど。



「俺は思わないね。」



初めて歩は顔を上げて俺を見た。



「だって…、
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