FEEL《中》
頼む。くれぐれも変なことは言わないでくれ。


鳴神は俺から目を逸らすと歩き出した。



「なぁ、此奴と過ごすんじゃなくて俺んとこ来ない?美人チャン。」



…最悪だ。

そしてあの女に近づき手をとった。



「離れろ。」


「俺はお前と喋ってねーの。なぁ、こんな奴嫌じゃねぇ?」


「むぅはお前につりあわないぞ。」


「むぅって呼んでんのか!ギャハハハハハ!ちょっと待て…、あ゛?お前はどうなんだよ?」


「それはむぅが決める。」


「なら俺のこともむぅに決めてもらおっ!」


「 むぅって呼ぶな。消えろ。」


「ねぇねぇ、むぅ?一緒に行かない?」


「おい、離れろ。消えろ。二度と目の前に現れるな。」


「そんなこと言わないでよ。僕悲しい。」


「お前の声を聞くと寒気がする。」


「風邪でも引いたの?」


「違う。お前が原因だ。」



…、いつまで続くんだよ、これ。



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