FEEL《中》
《柚子クンはいつも爽やかなオーラ出してるけどホントは違うよねぇ。》



ヘラヘラした喋り方をするが案外人をきちんと見ているのが彼奴。
音声付きで脳内再生され、俺は思わず顔をしかめた。



侮れない。

それが俺が初めて会った時に思ったこと。正直言ってサチを扱うのは簡単だと思った。結果彼奴がいない間俺の意見を尊重して行動してくれていた。


今は違うけどね。


だが彼奴は違う。上手く使おうとしても軽くあしらわれて結局自分が奴の駒になっている。そしてまるで野良猫だ。今回もサチの命令である情報の入手するため一年間こちらへ顔を出していない。


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