FEEL《中》
「買ってきたよー!」


『サンキュ。』



俺は横目で帰ってきた2人を確認してからまた女を見た。



『さっきのどういう意味だ?』


「…、心配だって。」



悠生が不思議そうに俺を見た。



『サチと一緒に授業に出たんだとよ。』

「えっ!そうなの!なんで!」


「心配だからだ。」



サチが俺を見た。



「何が?」


「全部だ。」


『ごめん、何が全部なの?』


「此奴は危なっかしいんだよ。」




サチは女の頭を撫でた。女は気持ちよさそうに目を細める。



「こらこら、くっつくな。」



ずっと傍観していた柚子が呆れたように言った。

サチはそれを聞いても無視をしている。


そのうち柚子が自分のソファへと座りに行った。

ありゃ無視されて怒ったな。
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