FEEL《中》
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キ-ンコ-ン カ-ンコ-ン

何度目かのチャイムを聞き流した後、待っていた奴が帰って来た。


其奴は一見チャラけた態度をとるが中身は冷静沈着。


かなりの女嫌い。



そして——————

サチに正面から意見を言える唯一の奴。






「たっだいまぁ!」



我らが副総長———三沢弥生(ミサワ ヤヨイ)。





相変わらず傷んでいない綺麗な金髪を輝かせ登場した。



「あれぇ?君いたっけ?」



すぐに女を見つけ出し不思議そうに見つめる。口元は笑っているが目は笑っていない。



「俺がいない間に入って幹部になったとかスピード出世だねぇ。俺みたいだねぇっ!」


「弥生、黙れ。」



サチが弥生を睨む。



「何?聞いてるだけだよぉ。」



首を傾げサチを見て話し続ける。



「柚子チャン、よく許したねぇ。」



弥生は柚子を見た。
柚子は顔を顰める。


昔聞いたけど柚子は弥生が苦手らしい。俺は苦手とかそんな次元じゃない。

関わりたくない。話したくない。
悠生よりもだ。切実に思う。



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