FEEL《中》
気まずい。


顔を顰めるが二人は全く気づいていない。


取り敢えずドアを叩いた。
するとサチが振り向き俺を睨む。



「悠生か。」


『うん。すぐに教えてくれたよ。』


「あとでシメる。」


『了解。場所を空けるように後で言っておく。』



笑みを浮かべてサチを見た後、女へと視線を移す。


綺麗な顔つきをしている。
こんな綺麗な人は見たことがないと言ってもいいだろう。



『…君は誰?』



女は声を掛けられると思っていなかったのか戸惑った顔をした。



「柚子、話しかけるな。」


『じゃあサチに聞くよ。この子は誰?』


「言わねぇ。」


『おい、ちゃんと説明しろ。』


「チッ、…待ってろよ。」



サチは女に向かって言うとこちらに向かってきた。


俺は壁に寄るとサチは扉を開き、廊下へ出た。


俺もその後、女に小さく会釈をしてから続く。




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