FEEL《中》
柚子を見ると薄く笑っていた。賛成ってことかよ。まぁ俺もあの女が目障りだとは思うけど。それにあの女が消えることでサチが元に戻るならいいと思う。



はぁ、これ以上考えたらいけない気がしてきた。



弥生を見ると俺を見ていた。冷や汗が吹き出す。



「さくちんも、おっけぇ?」



首を傾げて俺を見てくるがちっとも可愛くない。むしろ寒気がする。



『いいよ。』



それを聞くと弥生は微笑んで手を叩いた。



「これでこの話は終わり。全部俺に任せて知らんぷりしといてねぇ。」



それだけ言うと悠生のソファに座り目を閉じた。


悠生に内緒にするのは多少気が引けるが構わない。あの女が出て行ってくれるならもうそれでいい。俺は皆と過ごせるならそれでいい。


そんな考えに俺はなっていた。




朔弥side end.
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