FEEL《中》
Start.5
*不思議の国の猫
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「ふんふんふふーん♪」
「るせぇんだよ。」
「なんで?ルンルンにならない方が可笑しいよ。」
隣で歩く女は嬉しそうに微笑んだ。
男は溜息を吐くと女から視線を逸らし、前を向く。
「お前…、これから俺達が何をしに行くのか分かってんのか?」
「当たり前じゃん。やっと本格的に探せる。」
女の目が悲しみに染まった。
口元には自嘲的な笑みが浮かぶ。
「ごめんね…、遅くなって…。」
小さな声が女の口から漏れた。
その声は夜の黒に呑まれていく。
男はまた溜息を吐くと、女を一瞬見た。
「それは本人に言ってやれよ。」
「それは……そうだけど。」
「おい、さっきのお前はどこに行った。」
「………宇宙の彼方。」
「はぁ…めんどくせぇ。」
「だって…、」
そこまで言いかけて、女は話すのを止めた。
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「ふんふんふふーん♪」
「るせぇんだよ。」
「なんで?ルンルンにならない方が可笑しいよ。」
隣で歩く女は嬉しそうに微笑んだ。
男は溜息を吐くと女から視線を逸らし、前を向く。
「お前…、これから俺達が何をしに行くのか分かってんのか?」
「当たり前じゃん。やっと本格的に探せる。」
女の目が悲しみに染まった。
口元には自嘲的な笑みが浮かぶ。
「ごめんね…、遅くなって…。」
小さな声が女の口から漏れた。
その声は夜の黒に呑まれていく。
男はまた溜息を吐くと、女を一瞬見た。
「それは本人に言ってやれよ。」
「それは……そうだけど。」
「おい、さっきのお前はどこに行った。」
「………宇宙の彼方。」
「はぁ…めんどくせぇ。」
「だって…、」
そこまで言いかけて、女は話すのを止めた。