FEEL《中》
「へぇ…皇龍会とねぇ。」



女が小さく微笑んだ。



「おい、変なことすんじゃねぇぞ。」


「分かってるよぉ。」


「分かってねぇだろ。」



銀髪の男は呆れた視線を向けると、踵を返した。



「はぁっ!?ちょっと!どこに行くの!」


「情報収集だ。」



それから二、三歩程歩くと立ち止まった。

そして、また振り向く。



「おい、ちゃんと言ってんだろうなぁ?」



銀髪の男はニヤリと笑う。



「当たり前だ。」



メガネの男が笑った。女も微笑む。



「ちゃんと名乗ってるぞ、俺達はCheshireだってな。」




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