不機嫌なキスしか知らない








「ねえ、あなたも紘と遊んでるの?」




体育祭が終わって、今日は色々あったなあ、なんて思いながら靴を履き替える。

圭太は今頃、菫ちゃんに告白しているんだろうか。

あんなにずっと圭太のことが好きだったのに、今は紘のことで頭がいっぱいだなんて、私おかしいのかな……。


そんなことを考えていたら、昇降口で声を掛けられた。

体育祭だったというのに崩れていない綺麗な巻き髪。
ばっちりなメイク。



「麗奈先輩……」



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