世界はきみに恋をしている。

「えっ……」


ノガミくんはまたそっぽを向いて、机に肘をつく。拗ねてるみたいなノガミ君の姿。


「ノガミくんだって…」


私が小さな声で言うと、ノガミくんは「なに?」と、やっとこっちを向いてくれた。


「ノガミくんだって、い、いつも女の子に囲まれてるじゃん……。」


それを言った瞬間、しまった、と思った。私なに言ってるんだろう。自分の顔がみるみる赤くなっていくのがわかる。

これじゃまるで、ノガミくんにヤキモチ妬いてるみたいじゃない…。


「………やべ…」


ノガミくんが何かをつぶやいたから、私は恥ずかしさをこらえて顔をあげた。

そしたら、心なしか赤い顔を右手で隠したノガミくんがいて。


「おまえそれは……ずりいだろ」


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