世界はきみに恋をしている。
「あ、ノガミくん!今日もちゃんと来たね」
_____ほら。
今日も俺はこの扉を開けて、ミウのこの笑顔が見れるのを待っていた。
どくん、と、この笑顔を見ると心臓がなる。何故だかわからないけど。なんだかとても、あったかい気持ちになる。
「……今日もちゃんと来たんだから、お菓子くれよな」
俺の言葉に、ミウだけじゃなくカナまで笑い出す。なんだよ。別にお菓子目当てで来てるわけじゃねえからな。
「はいはい。今日はノガミくんの好きなコレ、買っておいたよ」
ミウは机の上にあったそれを持ち上げて俺の方へと見せる。
「まじかよ?!
それ期間限定の味じゃねーか!」
「残り1つのところを確保して参りました」
「でかしたミウ……お前のこと初めていて良かったって思ってる」
「はじめてってなによー!」
俺とミウの会話を聞いていたカナが笑い出したのと同時に、ミウもケラケラと笑いだす。
俺はその隙に大好きなそのスナック菓子を奪い取って、すかさず逃げる。
ミウが「あっ!」なんて言って追いかけてこようとする姿が面白くて、俺も笑ってしまった。