恋の思い出につかって。
「ハル さんですか ?」

不意に 声が聞こえた

本から目を離せば 、 静かな 放課後の教室に そよ風が吹いてくる その目の前には 男の子が立っていた。

こいつは、たしか 浅木 誠 クラスの人気者だ

人気者なんて、つまらないものだ。
人にかこまれて 何が いいのか。

彼の顔を見れば こちらを見て 笑い

「 なに。私になにか 用 」

なんてぶっきらぼうに 私が言うものだから

彼は少し驚いたように 目を開き
少し頬を染め 頭をかいた

… なんだこいつは。

なんて考えてたら

「俺と‼ 付き合ってください」


…………はい?
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