溺愛ENMA様
一番勝負

私の事情と決心

「おいそこの女!お前、俺の閻魔帳盗みやがったな!今すぐ返せっ!」

き、来たっ。

私、中西ルナは、怒りを顕にしながら空中で胡座をかき、刺すような瞳でこちらを見据える男性を見上げて、ゴクリと喉を鳴らした。

コイツは閻魔だ。

びっくりすることに。

でも、でもね。

絶対に負けないわよっ!

大切なイトコを地獄になんか連れていかれてたまるもんですか!

いいえ、死なすもんですか!

私はグッと瞳に力を込めると、強い怒りを含んだ閻魔の顔を睨み据えた。

この三日前。
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