溺愛ENMA様
「チャラすぎ!」

「チャラすぎとは?」

「女の子なら、何人とでも仲良く出来ちゃったり、好きでもない女の子と平気でチュウ出来ちゃう男の事!」

「…………」

「早く離して」

ゆっくり腕を解いた閻魔が、スッと踵を返した。

「早く食うぞ」

「うん」

「メニューはなに?」

「メニューとはなんだ」

「献立」

「親子丼とやらだ。昨日、涼馬にスマホを借りて覚えたんだ」

「えー、すごいじゃん!」

私は閻魔の広い背中を見ながら、ワクワクして階段を降りた。
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