溺愛ENMA様
「閻魔っ!やめて。仁は私の友達なの!!」

地に降り立つ閻魔に駆け寄りしがみつくと、閻魔は私の髪をスルリと撫でた。

「ルナ、お前は騙されてるんだ。どいてろ。トドメ刺してやる」

私は焦って首を振った。

「嫌だ、ダメ!仁は子供の時から大好きなの。お願いやめて」

涙声になった私を閻魔は驚いたように見下ろした。

「……なんだと」

みるみる閻魔の顔に怒りが生まれた。

ダメだ、閻魔はマジで怒ってる。

「仁、逃げてっ!」

「……ルナ」

仁の苦しげな声に胸を突かれる。
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