溺愛ENMA様
『俺が人間界にいるからには、お前に手出しは絶対させねぇから、いつも通り過ごせ』

そう言ってニヤリと笑うものだから、私は少し安心したの。

あれから肩のアザが痛むことはなかったし、何も起こらなかったし。

相変わらず仁とは会えずじまいだったけど、仁は夢魔の中では最高位だし、傷も癒えてるだろう。

もしかしたら忙しいのかも知れない。

きっとそのうち会いに来てくれるよね。

で、話を戻すと、舜星学園っていうのはお隣の男子校なの。

なんでも、隣のクラスの架純ちゃんの幼馴染みが舜星学園の英語科にいるらしく、そのツテで今回のカラオケパーティが実現したというわけ。

舜星学園といえばイケメン揃いで有名だし、頭も悪くない。

「ああ!運命の人と出逢えますように!」

亜子ちゃんが可愛らしく腕を組んで天井を見上げた。
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