溺愛ENMA様
※※※※※※

「ルナ、俺今日は涼馬達と飯食って帰るわ」

放課後、急いで帰り支度をしていた私に閻魔が声をかけた。

いやいや、ちょっと。

私はグイッと閻魔の服を掴むと、彼の身体を無理矢理屈ませて耳元に口を寄せた。

「閻魔、お金持ってないでしょ」

閻魔が私を見てフッと笑った。

「俺の歓迎会やってくれるんだとよ。だから俺はいらねーの」

「一円も持たないわけにいかないでしょ!」

私は舌打ちしながら財布を開け、中から二千円を取り出すと閻魔に握らせた。

「余ったら絶対に返してよね!」

「おう。悪いな。お前は?」
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