溺愛ENMA様
私はスクバを背負ってから閻魔を見上げた。
「私、今日は遅いから。はい、鍵。ご近所の目があるんだから、壁通り越して中入ったり、玄関先で消えたりっていう、イリュージョン禁止だからね。ちゃんと鍵開けて入りなさいよ」
「なんで遅いんだ」
「亜子達とカラオケ」
「カラオケって?」
「そんなの説明してる時間ないわ。じゃね」
その時、教室の入り口で、隣のクラスの架純ちゃんが私達を呼んだ。
「亜子、ルナ、舞花。十分後に正面玄関に集合だからね」
「はーい!」
私は架純ちゃんに返事をした後、閻魔に向き直るとこう言って手を振った。
「鍵なくさないでよ。じゃあね」
閻魔の返事を聞かないまま、私は亜子ちゃんと足早に教室を後にした。
この時の私は、まるで気づいていなかったんだ。
この後に待っている、恐ろしい運命に……。
「私、今日は遅いから。はい、鍵。ご近所の目があるんだから、壁通り越して中入ったり、玄関先で消えたりっていう、イリュージョン禁止だからね。ちゃんと鍵開けて入りなさいよ」
「なんで遅いんだ」
「亜子達とカラオケ」
「カラオケって?」
「そんなの説明してる時間ないわ。じゃね」
その時、教室の入り口で、隣のクラスの架純ちゃんが私達を呼んだ。
「亜子、ルナ、舞花。十分後に正面玄関に集合だからね」
「はーい!」
私は架純ちゃんに返事をした後、閻魔に向き直るとこう言って手を振った。
「鍵なくさないでよ。じゃあね」
閻魔の返事を聞かないまま、私は亜子ちゃんと足早に教室を後にした。
この時の私は、まるで気づいていなかったんだ。
この後に待っている、恐ろしい運命に……。