溺愛ENMA様
私は夢中で、微笑む彼を見つめた。

「そうだよ」

「きゃあーっ、ロイ、ロイ!」

あまりの嬉しさに、私はロイに抱きついた。

偶然の再会と、凄く素敵に変貌を遂げた彼が嬉しくて。

「ルナ、会いたかった」

「私も!信じられない。会えるなんて夢みたい」

「ねえルナ、覚えてる?大きくなったら結婚しようって約束したの」

私は頷いてロイにしがみついた。

「うんうん、覚えてる。二人で月を見て、ダンスをして、お菓子を食べたよね」

ロイが私の頬にキスをして、囁くように言った。

「ルナ。凄く美人になったね」

「ロイこそ!イケメンになりすぎてまるで分からなかったよ」

「僕は直ぐにルナだって分かったのに」

「ごめん。だってまさかこんなところで会えるなんて思ってなくて」

私達は顔を見合わせて再びハグをした。

嬉しくて懐かしくて、話が尽きなかった。
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