溺愛ENMA様
※※※※※

放課後。

「閻魔、私用事あるから先に帰ってて」

「用事ってなんだ」

ぐ。

ロイと会うとは、照れ臭くて言えない。

「ちょっとね」

その時、

「円真、今日スリーオンスリーの試合を動画で撮影する日なんだけど、永瀬がこられなくなったんだ。お前、ピンチヒッターで出てよ」

閻魔は涼馬の話に眉を寄せていたけど、

「行ってくれば?閻魔ならすぐできるよ。ただしイリュージョン禁止だからね」

私の言葉に涼馬が、

「イリュージョンって?」

すると閻魔が涼馬の肩を抱きながらスクバを肩にかけた。

「なんでもねーよ。行こーぜ」

「私夕飯要らないから、冷蔵庫のヤツ温めて食べて。じゃあね」

その時、LINEの着信音が鳴った。

きっとロイだ。

私は二人に手を振ると、足早に教室を出た。
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