溺愛ENMA様
※※※※※

「ただいま……」

そっとリビングを覗くと、ソファで閻魔が眠っていた。

……タンクトップだし。

きっとお風呂上がりでそのまま寝ちゃったんだ。

「閻魔、風邪引くよ。ちゃんとベッド行きなよ」

床に膝をつき、閻魔の顔を覗き込むと、私はもう一度彼に声をかけた。

「閻、」

「遅い!」

「うわっ!」

急にバチッと眼を開けて叫んだ閻魔にビクッとして、私も叫んだ。

「びっくりするじゃん!寝たフリするなっ!」
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