溺愛ENMA様
閻魔がスッと私の背中に手を回した。

途端に閻魔の胸に頬が当たる。

「もう、閻魔ったら。そんなに心配しなくてもいいよ」

私は焦って閻魔の胸に手を置くと距離を取った。

いくら守ってくれている閻魔でも、これからはあまりハグとかよくないと思う。

ロイに悪いし、よく考えると蘭さんにも申し訳ないもの。

私がスッと離れると、閻魔は僅かに眉を寄せた。

「……ルナ?」

「私、お風呂入ったらもう寝るね。お休み、閻魔」

私は閻魔にニッコリと微笑むと、自室へと向かった。
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