溺愛ENMA様
※※※※※※

文化祭はすごく楽しくて、気付けばもう夕方だった。

亜子ちゃんも舞花ちゃんも彼と夕食を食べて帰るってラインがきたから、私は駅までロイに送ってもらい、自宅へと帰った。

実はロイが家に招待してくれたんだけど、丁寧にお断りしたんだ。

ロイは離婚家庭で、アメリカのママに引き取られたんだけど、日本人のパパが私の町の隣町に住んでいる。

留学中はパパの家にいるらしく、夕食に誘われたんだけど、私は閻魔が気になって仕方なかった。

早く帰って謝りたかった。

私だけごめんって。

自宅に着き、玄関ドアを開けると中は暗かった。

「閻魔?」
< 177 / 328 >

この作品をシェア

pagetop