溺愛ENMA様
「どうしたの、ルナ」

「分かんない……分かんないの」

本当に分からなかった。

ロイといるのに、閻魔の事ばかり考えている自分が分からない。

閻魔に会いたい、仲直りしたい。

とてもじゃないけどロイと夕食を作って食べる気になれず、私はロイを見つめた。

「ロイ、ごめん。気分が悪くて」

「横になって……少し休んで」

「いい。今日はもう帰るよ。ホントにごめん」

私は涙を拭きながら立ち上がると、ロイの顔も見ずに玄関へと急いだ。

「待って、ルナ」

「ごめん……」
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