溺愛ENMA様
「オラオラ、そこのケチな悪魔。俺が相手になってやるぜ。おい赤髪。ルナを守ってろ」

え、んま……。

振り向くと、閻魔がそこに立っていた。

長い刀を肩に担ぎ、神々しい紫色の光を身にまといながら。

恐怖と絶望、それに驚きと安堵が入り乱れる私を見て、閻魔が瞳を優しく光らせた。

「泣くんじゃねえよ。守ってやると言っただろ?」

うん、うん。

「ほら、赤髪と隅に下がってろ」

「ルナ、こっちに」

仁が肩を押さえながらも私に手を差しのべた。

「閻魔っ」

私の声に閻魔が笑った。
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