溺愛ENMA様
私は青く澄みきった空を見上げながら、今の気持ちをポツポツと語った。

ロイがアスモデウスだった事は言えなかったけど、友達には話せる範囲で正直な気持ちを伝えたかった。

「私とロイはダメになっちゃったけど、しっかり前を向いていこうと思うんだ。元気になったら、また恋したいなぁ」

「するわよっ!恋っ!!」

私の言葉に急に架純ちゃんがバン!と立ち上がった。

「失恋の痛手を忘れるには、新しい恋しかないわ!」

舞花ちゃんが、張り付いたように架純ちゃんを見上げた。

「架純、眼が血走ってるわよ」

「今から涼馬にLINEするわ!誰か紹介してもらお!」

言うなり今度はドカッと座り、彼女はスマホを取り出した。
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