溺愛ENMA様
慌てて涙を拭きながら、私はぎこちなく笑った。

「重いよね、こんなところまで追いかけてきちゃって……ホントにごめん。だけどやっぱ、自分の気持ちには嘘つけなくて。あ、あの、迷惑かけるつもりは更々ないよ。私が勝手に閻魔を好きなだけでその……気持ちを伝えたかっただけだから」

自分が凄く惨めでバカみたいで、恥ずかしくて情けなくて死にそうだった。

「元気……でね。じゃあもう帰るよ。審判、頑張ってね」

胸が痛くて痛くて耐えられない。

一刻も早く、ここから立ち去りたい。

「さよなら閻魔」

「ルナ!!」

身を翻そうとした私の身体を、閻魔が物凄い勢いで抱き締めた。

強く、強く。
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