溺愛ENMA様
※※※※

気づけば俺は、自分で思っているよりもルナに惚れていたみたいだ。

学校でも家でも、とにかくルナが気になるんだ。

だから、アイツが他の男に入れあげているのを見て、居ても立ってもいられなくなった。

もしもルナがアスモデウスそのものを愛していたら?

悪魔だと分かりつつ愛していたら?

それでもルナの為だ……引き裂いてやる。

ルナは誰にも渡さない。

こんな風に命を懸けて一人の女を守る日が来るなんて、思いもしなかった。

集中力を欠けばやられるかも知れない相手だったが、ルナの為だと思うと恐れる気持ちなど微塵もなかった。

ルナが好きだ。

こんなに好きになるなんて、自分でも不思議だった。
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