溺愛ENMA様
駅への道を涼馬と一緒に並んで歩きながら、私は夜空を仰いだ。
「アイツらうるせーんだよ」
「涼馬、言葉が悪い。賑やかなだけ!」
私がそう言うと涼馬が笑った。
「なあ、ルナ」
「んー?」
片側四車線の道路が騒がしく、私の返事はかき消された。
けれど涼馬はそれに構わず言葉を続けた。
「あの日からもう三年が経つぞ」
私は星の見えない夜空を諦め、半歩先で立ち止まりこちらを見つめる涼馬を見上げた。
肌寒い風が、まるで心までもを撫でたように身が震えた。
「……うん……分かってる」
「アイツらうるせーんだよ」
「涼馬、言葉が悪い。賑やかなだけ!」
私がそう言うと涼馬が笑った。
「なあ、ルナ」
「んー?」
片側四車線の道路が騒がしく、私の返事はかき消された。
けれど涼馬はそれに構わず言葉を続けた。
「あの日からもう三年が経つぞ」
私は星の見えない夜空を諦め、半歩先で立ち止まりこちらを見つめる涼馬を見上げた。
肌寒い風が、まるで心までもを撫でたように身が震えた。
「……うん……分かってる」