イクメン作家と恋心?SS~ほのぼの第2話~12/26に『クリスマス』を追加。
「卯月。メッ!!
危ないから1人で乗っちゃあダメよ!?」
慌てて卯月のところに行こうとした。
その時だった。
4歳ぐらいの女の子が、滑り台の方に走ってきて
「あんた。邪魔!!」
そう言って卯月を押しのけて
登ろうとしてきた。
あっ!?
しかし卯月は、腹が立ったのか
「メッ!!」
登ろうとしたその子の服を引っ張った。
力任せに引っ張るものだから
女の子は、そのまま落下。
卯月を下敷きにして落ちてしまった。
ほんの一瞬の出来事だった。
「卯月!!?」
私は、慌てて名前を呼ぶ。
「ふぎゃああっ~!!」
重いのと驚いた卯月は、
大声を出して泣き出してしまった。
急いで抱き上げるとギャン泣きしながらも
しがみついてきた。
急いで怪我がないかチェックをするが
無事みたいだ。
良かった……。
しかし卯月を押しのけて落ちてきた女の子も
泣いてしまった。
するとその子の母親らしき人が怒鳴ってきた。
「ちょっとウチの奇跡愛(きせあ)ちゃんに
何をしてくれてるのよ!?」
「ですが、あなたの娘さんがウチの子が
登ろうとしたのを横入りしてきて……」
卯月がその子の服を引っ張ったのは、
確かに申し訳ないと思ったけど……でも、
先に横入りしようとしてきたのはあの子だ。