涙の流し方
泣き止んだあとは、スッキリとしていた。
そのあと、お母さんと話をした。
パパのことも、楽しかったこと、面白かったこと、不思議なこと、悲しかったこと、寂しかったこと、思い付く限りの感情に関わることを全部話した。
話終わることには、面会時間ギリギリになっていた。
「帰っちゃうの?」
「また、明日、来るから」
「うん」
頭を撫でる優しくて暖かい手に触れられると自然と落ち着く。
「またね、知衛」
お母さんは、帰っていった。
僕もそれから、間もなく、眠りについた。
久々に、よく寝れた気がする。
――翌朝――
朝は、おでこに冷たい感触して、起きた。
「知衛、起きたか?」
「どうしているの?」
「様子、見に来たんだよ。
知衛、少し熱いな」
そう言われて、気がついた。
少し体を動かそうとすると、重くて、頭もボーッとする。
「安心したんだな。
安心すると熱を出したりするもんだ」
安心か。
そうかも、知れない。
「今日は、安静にしてろよ」
「うん」