涙の流し方
そうして、授業参観日になった。


お母さんもお父さんもお兄ちゃんもお姉ちゃんも家族揃って来ていた。


それなりに注目の的だった。


美弥と侑海は、子役とモデルをやっていて
人気もあるし、
姉・有紗が歌手であるから、それを見に休み時間は、学年関係なく見に来る。



僕も例外ではない。



とても嫌な日。

落ち着かない。

休み時間も美弥と侑海に比べ、無愛想だと色んな言葉が聞こえる。

こんな場所に居たくない。


けど、お母さんにだけは迷惑かけたくない。

僕の意思は必要ない。






　その日の夕食の時間



「今度は皆でお出掛けしよう」



侑海が楽しそうに提案してきた。

その提案に全員が賛成していた。



僕もついていっても良いの？

僕が居て、本当に楽しいのかな？



疑問が浮かぶばかりだった。





その時くらいから

咳が止まらなくなった。


ただの風邪だと思ってそのうちに治るだろうと思って、放っておいた。


心配させたらさらに嫌われてしまうと思い、なるべく出ないように我慢していた。


その日から、あまり寝れなくなった。


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