この恋に砂糖は使用しておりません
第5章 砂糖:60グラム
「もう絶対に世話焼いてあげない…あの恩知らず」
その日の夜。
その後あたしはすぐに家に帰って、家族に悟られないように平気な顔で晩御飯を食べると、自分の部屋のベッドにうつ伏せになった状態でずっと文句を言い続けていた。
「…あいつの、ばか」
あいつにフラれたことに対しての涙ならもう流し終えた。
何度も必死になったけど無理だったもん。
とりあえず今あたしがここでメソメソ泣いてたって何も変わらない。
昔から、割と立ち直りは早い方だ。