この恋に砂糖は使用しておりません


こうやってあたしのことを心配する余裕がある伶先輩は、きっと強い。


あたしにはそんな余裕なんて、なかった。


信号は、青になった。


あたしは2人から目を逸らして歩き出す。


大雅の先を歩いても、大雅はあたしの後をついてこない。


後ろで、他の女の子と一緒にゆっくり歩いてくるだけだ。


って言うか、彼女いるのに伶先輩とばっかり話しして。


彼女にフラれても知らないよ、って言いたいけど、伶先輩がいるからそれでいいって言いそう。


どんな関係かは知らないけど。

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