この恋に砂糖は使用しておりません




「はぁ」


朝からため息をつきながら、学校の靴箱にて上靴に履き替える。


伶先輩のこと、大雅のことは一旦置いておこう。


と言うより、考えるのを止めよう。


いつもより少し重たい体を無理やり動かして、あたしは教室に向かった。


そう言えば今日からあたし、嫌われ者決定?


昨日は“人気者”の大雅に堂々と想いを伝えてしまったし、その行動も目立つものだったと思うから。


あたしが嫌われる理由には、それだけで十分だ。


でも。


あの時の、あの状況を知っているのは伶先輩だけだ。

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