この恋に砂糖は使用しておりません


そう言えば、あたしには仲のいい女の子の友達がまだいなかったなぁ、なんて思い出す。


入学して数ヶ月が経つけどいわゆる“親友”的な存在がいないのは、あたしがずっと大雅を好きだから。


学校中でモテモテの大雅のことが好きな幼馴染がいるだなんて、きっと誰も仲良くしてくれない…なんて思い込んでいたからね!!


でももうあたしには関係ありません。 よし、親友も彼氏も一気に作ってやる。


「…の前に、今日の小テストの勉強、勉強…」


特別に成績が優秀とは言えないあたしには時間がないんだった。


教科書を広げて、ペンを持った時だった。


「大羽さん」

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