この恋に砂糖は使用しておりません
あたしの質問に、大雅はばっさりと答えた。
まぁここで『さみしい』なんて答えが返ってきたら、きっとあたしは耳を疑っていたと思う。
学校がこれだけ嫌いだった大雅。
学校を卒業することになんてなんの寂しさもないのだろう。
「そうだよね」
短い単語、小さな言葉で会話をしながら、あたしたちは歩き続けて。
いつもの、信号まできた。
青信号、横断歩道を渡る親たちの背中に続いて、あたしと大雅も渡ろうとしたとき。
「あっ」